欧州からの移住者にとって、最も生活の質が高いと評価された都市は、スイスの首都ベルンとデンマークのコペンハーゲンでした。 それに続き、ジュネーブ とオランダのデン・ハーグが、同位にランクインしています。 人材マネージメントを専門とする ECA インターナショナル(本社:英国)が行った2020年度版ランキングで、ベルンとジュネーブが首位としての存在感を発揮することができました。 世界490都市以上を対象にした同調査では、生活の質を各種データを用いて調査しています。 重要な要素としては、医療サービスの利便性、居住空間、社会的ネットワーク、インフラや環境の質、個人の安全などが挙げられています。
ベルン、ジュネーブ、バーゼル、チューリヒが上位で存在感をアピール
バーゼルはアムステルダムと同位で7位に輝き、トップ10に入りました。それに続き、チューリヒが14位にランクインしています。 トップ20は、スイスのほかにデンマーク、オランダ、ノルウェー、アイルランド、ルクセンブルク、スウェーデン、ドイツ、オーストラリア、イギリスと、わずか10か国で埋め尽くされました。
欧州以外では、5年連続でカナダが欧州からの移住者にとって最も生活の質が高い国として評価されています。 中でもトロントが最も高く評価されていて、ロンドン、パリ、ベルリン、ローマといった欧州主要都市よりも上位に入っています。 プレスリリースによると、カナダの公用語が2言語であるということが欧州人にとって大きなメリットであると強調されています。
スイスや北欧諸国は社会への溶け込みやすさがウリ
ECAインターナショナルでアナリストを務めるニール・アシュマン氏は、「スカンジナビア諸国、オランダ、スイスといった北欧諸国は、一貫して生活の質が高いということで、移住者にとって大変魅力的だと評価されています」 とコメントしています。発達した交通網、 高水準の医療システム、長期的に安定した政治状況などが、こうした国々の高い評価につながっているとし、「欧州の他の国から訪れた被雇用者が、スムーズに社会に溶け込めるということです」と結論づけています。