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復星国際がルツェルンで製薬事業

中国の複合企業である復星国際(フォースン・インターナショナル)が製薬事業子会社をルツェルン州に設立しました。スイスのドイツ語週刊紙Handelszeitungは、新設のFosun Pharmaceutical AGの株式資本は100万スイスフランとし、立地選択にはルツェルン州が積極的に支援を行ったと報道しています。

復星国際(フォースン・インターナショナル)
復星集団(フォースン・グループ)のCEO、Liang Xinjun氏 ©: Richter Frank-Jurgen/flickr, Creative Commons

Handelszeitungの記事によると、中国の大手複合企業である復星国際(フォースン・インターナショナル、本社:中国・上海市)は、2015年に不動産、未公開株、ヘルスケア分野の投資事業を手掛ける子会社をチューリヒに設立していました。このチューリヒ子会社の株式資本は2万スイスフランである一方で、同社はルツェルンの新設子会社の資本を大幅に増資しています。 Fosun Pharmaceuticalは欧州事業のマーケティング部門と販売部門を引き継ぎ、開業当初は10人の従業員で業務を行う予定にしています。

復星国際は1992年にGuo Guangchang氏によって設立され、110億スイスフランの売上を誇る企業です。2007年に香港証券取引所に上場し、ヘルスケア、不動産、鉄や資源分野で活発に投資しており、スイスの高級靴ブランドBallyにも関心を寄せていると報道されています。 

復星国際が新子会社の設立にあたり、立地選択においてルツェルン州政府経済開発局が支援を行いました。「我々は復星国際が子会社設立にあたり必要な手順を踏むうえで、積極的な支援を提供しました。新しい設立事例が世界でのルツェルン州の認知度向上につながるでしょう。」と企業誘致部門長のRouven Willimann氏はコメントしています。Willimann氏は更に、2013年に同州・ホルブに、同じく製薬会社のPorton Pharmaceutical Chemicalsが子会社を設立したことに触れ、Porton社は設立後に成長を続け、同地に全欧州事業を集約する計画であると、事業拠点としてのルツェルン州の魅力を強調しました。

 

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