IMDは、デジタル技術が世界各国でどれほどビジネスモデル、行政実務、一般社会での活用のために開発、適用されているかを評価する「世界デジタル競争力ランキング」の初版を2017年に発表しました。同時にこの指標結果は、企業にとって、将来の価値創造を強化するより良い機会を模索するツールをも提供しています。2018年版は63ヶ国を対象に知識、技術、将来への備えの3要素について分析しています。
将来への備え
スイスは、米国、シンガポール、スウェーデン、デンマークの次の第5位に並び、昨年度から3ポイント上順位を上昇させています。この上昇は、先述の3要素のうち、特に「将来への備え」の面での発展に帰属しています。国のデジタル化悪用に対する備えの度合いが反映され、数値は各国の経済の適応性や迅速性、デジタル技術の統合レベルなどを基に算出されます。
「昨年と比較すると、スイスはデジタル化に向けて準備が整い大きな前進を遂げています。」と、国をあげたイニシアチブ「デジタルスイス」のマネージング・ディレクターNicolas Bürer氏が述べています。
この要素では、スイスは人材(2位)、優秀な人材を引き寄せる魅力(1位)、産学間の知識交換協力(1位)、科学的研究法(1位)、知的財産権(1位)などの項目で高い評価を得ています。数ある項目で首位の評価を得るなど総合的に評価が高いスイスではありますが、教育や政治介入の面では課題が残されています。
昨年と比較すると、スイスはデジタル化に向けて準備が整い大きな前進を遂げています。