Siemens AG(本社:ドイツ・バイエルン州ミュンヘン)がツークに建設した新製造拠点を開業しました。7階建の新社屋には約1,000人の従業員が勤務しています。研修施設や研究室も備わった3階建の製造拠点も新規併設されています。敷地内にある既存のオフィスと製造拠点は2021年の改装を見込んでいます。
シーメンス社は同社プレスリリースで、総額25億スイスフランを新施設建設に投じたと発表しています。新社屋は1998年に設立されたSiemens Building Technologies (BT)部門のグローバル本部も兼ねています。「BT部門は、来年度の新事業であるSmart Infrastructure (SI)部門にとって需要な要素となります。SI部門のグローバル本部もツークを予定しています。」と、シーメンス社会長のJoe Kaeser氏はコメントしています。同氏はまた、スイスで6,000名規模(約300名のインターン含む)の雇用を創出しているシーメンス社は、スイスで最も従業員数の多い企業のひとつであると強調しています。
シーメンス社は、BT事業が自動化やデジタル化を背景に将来性の高い事業とみなしています。自動建設技術やセキュリティ・防火安全技術など、同社の技術が新キャンパス内にも装備されています。新キャンパスはビルディング インフォメーション モデリング(BIM)を利用して建設されたプロジェクトのひとつです。エネルギー高効率ヒートポンプは熱源や冷却用にツーク湖の湖水を利用しています。また、製造拠点側建物の屋根には太陽電池システムが設置され、来年春に稼働開始を見込んでおり、これによりキャンパス内の施設はエネルギー源として石油を必要としない建物となる予定です。