スイス・イノベーション・パーク・イノヴァーレは、ポール・シェラー研究所 (PSI) に隣接し、テクノロジー企業がビジネス構築時に活用できるイノベーション・エコシステムの提供を目指しています。スイスが国をあげてイノベーションを促進する機関「スイス・イノベーション」が運営する5箇所のイノベーション・パークのうちの1つです。
アールガウ州に立地し、Erne社によって建設が進められている総面積38,000㎡のキャンパスは2023年の完成を予定しており、竣工後は、ほぼ全ての施設が再生可能エネルギーで運営される見込みです。暖房需要の約95%は排熱回収によって賄われ、5%はPSIの地域暖房ネットワークを通じて供給されます。
夏季の冷房には、付近を流れるアーレ川の水を冷媒とする高効率HFO (ハイドロフルオロオレフィン) 冷却システムを設置予定です。夏に川の水温が高すぎる場合にはハイブリッド熱交換器を使用する見込みです。
また、圧縮空気製造時の排熱を給湯の予熱に利用するうえ、建物の屋上やファサードに太陽光パネルを設置することで発電量約64万5000kWhを見込んでいます。このエネルギーは、約185世帯の電気需要を満たすのに相当するとされています。