スイス・ヴァレー州マルティニーに拠点を置くDebiopharm社は、大手製薬企業武田薬品工業株式会社(本社:東京都中央区)と独占的ライセンス契約と研究協力契約契約を結びました。この契約に基づき、消化器疾患を対象とした新たなマイクロバイオミック治療薬の開発に取り組みます。
今回の合意に基づき、武田薬品は、デビオファームが創製した 「Debio 1454 M」 を基盤として、炎症性腸疾患 (IBD) をはじめとるする消化管疾患の治療に向けたさらなる開発を進めます。
この製品は、クローン病や潰瘍性大腸炎などの重篤な慢性消化器炎症疾患の治療を目的としています。この共同研究により、デビオファームの抗菌プログラムにおける一連の分子検証の可能性に期待を寄せています。
患者にとって真の発明へとつなげる
「このプログラムは、的を絞った作用によって耐性の出現を最小限に抑えながら、患者にとって真の特効薬となる可能性がある」とでビオファーム社CEOのBertrand Ducrey氏は説明しています。同社は今後も武田薬品との提携関係の発展とガバナンスに関わっていく見込みです。
同社は原則として、真の付加価値をもたらすプロジェクトであると判断した場合にのみ、他企業とのパートナーシップを締結します。「武田薬品との提携により、消化器疾患治療薬の開発だけでなく、疾患の原因となるマイクロバイオームの不均衡についての研究にも取り組むことができます」と、Ducrey氏は加えて強調しています。