チューリヒ州ヴィンタートゥールを拠点とするスタートアップScewo社は、同社が開発した電動車椅子「Scewo Bro」の提供を開始しました。これまで介助人を必要としていた動作でも、この車椅子を使用することで独立して移動が可能です。車輪に追加してキャタピラ駆動システムを備えたBroモデルは、自力で階段を昇降が可能です。
このスタートアップScewoの若き創業者であるBernhard Winter氏、Pascal Buholzer氏、Thomas Gemperle氏の3人は、スイス連邦工科大学チューリヒ (ETH) 在学中にそのアイデアを発展させ、その後ETHからスピンオフして同社を設立しました。「Scewo Bro」のモダンなデザインは、2018年9月にチューリヒ国立博物館で一般公開され、また、本製品はスイスでの市場導入後に他国市場への輸出も予定されています。
Scewo社のプレスリリース によると、最初のBroモデル2台の納品は、「当社の歴史を象り、記憶に残る感動的な日」であったといいます。Broの最初の使用者となるJoséとMichaelは、2年前にこの革新的な製品を予約し、その時点でようやくScewo Broのシリアル生産が始まりました。この日、JoséとMichaelは納品された車椅子を利用して、Scewo社の敷地内を初めて移動しました。「この電動車椅子は私に大きな自由を与えてくれます。ドアの敷居や縁石など、小さな障害物を問題なく乗り越えられるようになり、生活が楽になりました」とJoseは情熱的に語ります。Michaelもまた、「もう事前に念入りな計画の必要もなく、いつでも自発的に出掛けることができるようになりました」とコメントしています。