Amazon Web Services (AWS) は、チューリヒ地域におけるAWSの新設を発表しました。同社発表のプレスリリースによると、2022年後半に開業予定の新施設は3つのアベイラビリティゾーンが設定され、このデータセンターで生成されたデータは追加的に国外に流出することはないとしています。同社の計画では、エンドユーザーとして新設データセンターを利用できるのは政府機関、教育機関、非営利団体に加えて、研究者やスタートアップ、一般企業も含まれており、顧客のアプリケーション実行能力を高めるサービスの提供を予定しています。
AWSは本年初頭にイタリアでの開業を皮切りに、現在、インドネシアと日本、スペインでも建設を進めています。欧州では既にダブリン(アイルランド)、フランクフルト(ドイツ)、ロンドン(英国)、パリ(フランス)、ストックホルム(スウェーデン)、ミラノ(イタリア)で運営されており、AWSチューリヒは、欧州内で8番目のAWS拠点となる予定です。最終的には世界27のAWS拠点から77のゾーン提供を行う見込みです。
AWSのプレスリリースによると、2006年から運営しているアマゾン・スイス提供のクラウドサービスは、すでにスイス国内の多くの企業で利用されています。2016年には最初のAWSオフィスがチューリヒにオープンし、その1年後にはジュネーブオフィスも開設しています。建設中のAWSデータセンターは、地域のデータセンターとの連携することで、より高速に動作するアプリケーションの提供や、データの所有権に関する厳格な要件を満たすアプリケーションセキュリティを顧客に提供する見込みです。この要件には、スイスで生成されたデータをスイスにおいてのみ保管する義務などが含まれています。