Geneva Science and Diplomacy Anticipator(GESDA) は、高度人工知能やゲノム編集、脱炭素化やコンピュテーショナル外交に至るまで10項目に亘る最初の報告書作成にあたり、世界各国から協力した68人の科学者を公表しました。
スイス連邦政府、ジュネーブ州政府、ジュネーブ市によって設立されたGESDAは、科学と外交を統合すると同時に、ジュネーブを科学分野における多国間主義のハブとして位置づけることを目指しています。
設立から1年間、GESDAの協力を得た科学者たちは、「量子革命と先進AI」、「ヒューマンオーグメンテーション(人間拡張)」、「環境再生と地球工学」、「科学と外交」の4つの主要分野で最先端の研究を探求してきました。
GESDA取締役員で元ネスレ社CEOのPeter Brabeck-Letmathe氏の説明によると、GESDAは、異なるコミュニティをまとめることで、世界中で行われている「フロンティア科学研究の進歩予測」そして、「その予測を人類のための新しい取り組みやプロジェクト、解決策の発展に貢献させる」ことを目指しています。
科学と外交の接点
ジュネーブに立地するCampus Biotechに拠点を設けるGESDAは、10項目の予測レポートを発表し、集まった情報を基に執る財団の今後の動きに注目が集まっています。
GESDAの使命は、最先端の科学と技術がもたらす効果について共通の理解を構築し、グローバルなソリューションやイニシアティブ、組織などのアイデアを新しく発展させることで、科学の進歩を、人類共通の課題や取り組みにいかに役立てるかの合意を促進することです。
今後の計画として、2021年中に直面している課題の解決策を研究する「専任タスクフォース」を結成予定です。これにより、個々の開発プロジェクト、ガバナンス、科学に関連する新しい条約や規定を形どることを目指しています。