スイス連邦工科大学チューリヒ(ETH)は、最新のQS世界大学ランキングで世界9位と前年より順位を下げたものの、15年連続欧州大陸首位の大学としての名声を獲得しました。
ETHが毎年良好な順位で推移しているのは、その国際的な連携、研究論文引用数、そして学界や経済界による高い評価に由来しており、総合評価で93.6ポイントを獲得しています。
ETHに続くEPFL
他のスイスの大学も、同ランキング中で好成績を収めています。前年は世界14位のスイス連邦工科大学ローザンヌ(EPFL)も、89.2ポイントで世界16位の評価を受けています。ETHと同様に、EPFLは特に国際性において最高得点を獲得し、論文引用数も総合評価に貢献しています。
チューリヒ大学はスイス国内の大学で3番目にランキングを果たしています。世界順位は総合63.7ポイントで83位と、昨年の70位から順位を落としています。世界上位200校には、ベルン大学(120位)、ジュネーブ大学(125位)、バーゼル大学(136位) などのスイスの大学が含まれています。
再びMITが世界首位を獲得
米国のマサチューセッツ工科大学 (MIT) が11年連続で世界首位に輝いています。2位には英国・ケンブリッジ大学、3位には米国・スタンフォード大学が入っています。
QS世界大学ランキングは、研究者や企業を対象に実施した調査結果に基づいて評価されており、専門的な出版物に関する統計も考慮されています。
世界の大手企業がスイスに拠点を設置する理由の一つ挙げるのが、人材へのアクセスです。大学や研究機関の近隣で事業を行うことが双方の連携を促し、早い段階から優秀な学生や研究者との交流を深めることが可能となります。世界トップレベルの研究の迅速な事業化を実現できる国、それがスイスです。