ニュース

VRを用いた次世代型構造化臨床検査プロジェクトが始動

画期的なVRプロジェクト「Viva VOsCE (Virtual Objective Structured Clinical Examinations)」が、スイス政府が提供するInnosuisseの資金援助を獲得しました。

Viva VOsCEは、VRを利用して客観的構造化臨床試験(OSCE)をより効率的かつ費用対効果の高い形で提供することで、医学教育の変革を目指します。
Viva VOsCEは、VRを利用して客観的構造化臨床試験(OSCE)をより効率的かつ費用対効果の高い形で提供することで、医学教育の変革を目指します。

バーチャルリアリティ(VR)技術を活用し、医学教育の変革を目指す画期的なプロジェクト「Viva VOsCE」がInnosuisseの助成を受けることが決定しました。同プロジェクトはジュネーブ大学病院(HUG)とベルン大学共同研究で実施され、ORamaVRが実装パートナーとして参画しています。

客観的構造化臨床試験(OSCE)は、医学生の実技試験や免許取得には必要不可欠です。しかし、従来のOSCE試験は多額の費用がかかり、多くの財政支援を必要としていました。Viva VosCEは、実質的なコストや間接費を大幅削減可能なOSCEの実施VRプラットフォームを提供します。

VOsCEを活用することで、医学生は現実を忠実に模倣したVR上で臨床能力を発揮することが可能です。ジュネーブ大学病院でVirtual Medicine Center (VMC) のディレクターを務めるOliver Kannape博士は、「ベルン大学やORamaVR社の協力のもとに、このイノベーションプロジェクトに参加できることを光栄に思っています」とコメントし、「VRは医療研修や評価に直接的な影響を与えることが可能です。そして、Viva VOsCEプロジェクトを通じて、そうした設備へのアクセスの一般化も実現可能です」と述べています。

ジュネーブ大学病院のVMCは、XR技術基盤を基礎から応用まで臨床環境に導入するための横断的なセンターであり、結果として患者の利益に貢献します。VMCは学術界や産業界からの協力により、研究、診断、医療研修などに必要な技術開発を目指します。

次世代型構造化臨床検査に革命を

医療従事者の教育や研修に携わるVirtual Inselspital Simulation Lab (VISL)は医療用拡張現実に関する研究に重点を置いています。ベルン大学のInstitute for Medical Educationでは、可能な限り質の高い教育を実現するために、医学研修生の能力評価に用いる試験様式の開発や実施、その評価を行っています。ベルン大学で救急遠隔医療学部とVirtual Inselspital Simulation Labを率いるThomas Sauter教授は、「学生がより効率的かつ現実的にOSCE試験に備えることができ、評価ツールとしてVRの科学的な価値の具現化を目指すコラボレーションを心待ちにしています」と述べています。

ジュネーブに位置するFONGITに拠点を構えるORamaVR社は、現在世界で約50億人が直面する「手頃な価格で外科治療が受けられない」という健康危機に取り組むために設立されました。同社はVRメタバースのコンテンツ制作を民主化し、医療機関にローコードオーサリングプラットフォーム(MAGES-SDK)を提供することで、世界中で行われる医療VR研修への移行を加速させることを目指しています。ORamaVR社CEO兼共同創設者のGeorge Papagiannakis氏は、「VRによって次世代型の構造化臨床検査に革命をもたらすことを目的として開発したMAGESプラットフォームを提供することで、Viva VOsCEプロジェクト支援に携われることを喜ばしく感じています」とコメントしています。

事業展開ハンドブック

事業拠点としてのスイスの優位点、スイスの投資環境、生産コスト、税制、インフラや新技術、ファイナンスや法務など、会社設立に必要な情報をまとめたハンドブック(全168ページ)を、ぜひご一読ください。

リンク

共有する