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ロイバント・サイエンシズ社がコロナウィルス治療薬開発へ

2016年にスイス・バーゼル州に進出した製薬会社、ロイバント・サイエンシズ社(本社:英国・ロンドン)は、コロナウイルス治療に効果的な抗体の開発に取り組んでいます。コロナウィルス患者の典型的症状である急性呼吸窮迫症候群の治療と予防を目的としています。

ロイバント・サイエンシズ社は、コロナウイルス治療薬の開発を通じて患者に希望を与えている。©CDC via Unsplash
ロイバント・サイエンシズ社は、コロナウイルス治療薬の開発を通じて患者に希望を与えている。©CDC via Unsplash

ロイバント・サイエンシズ社は、現在、ギムシルマブというモノクローナル抗体の開発に取り組んでいることを同社のプレスリリースで発表しています。同社によると、サイトカインヒトGM-CSFとコロナウイルス患者の急性呼吸窮迫症候群との間に関連性があることを示す新たな臨床結果が得られており、開発中の抗体は、このサイトカインGM-CSFを標的としています。急性呼吸窮迫症候群はコロナウイルスに関連する重篤な合併症であり、重篤な場合は入院して人工呼吸器やその他の生命維持手段を施す必要があります。

プレスリリースによると、ロイバント・サイエンシズ社は、既に第一段階としてギムシルマブの非臨床試験を実施しています。これまでのところ、この抗体による治療は、良好な安全性と忍容性基準を満たしており、現在、米国、欧州、アジア各国の規制当局と連携し、本抗体の臨床開発を進めています。

また、米国の研究所UCLA HealthのElizabeth Volkmann氏がが、「GM-CSFを標的とすることは、肺損傷を抑制してウィルスが消失する時間を与える有望な戦略である」と、コメントしています。「ギムシルマブがCOVID-19による死亡率を低下させ、この新たな公衆衛生危機の影響を受けている全ての人々の生活を改善することを願っています」と、加えています。

 

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