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スタートアップが2000万スイスフランの調達に成功

​スイス・バーゼルのバイオテクノロジー企業​Synendos Therapeuticsは、シリーズAの資金調達ラウンドを完了し、2000万スイスフランの調達に成功しました。同社は、調達された資金で脳内の不安に関連する病態の治療に役立てる分子の前臨床研究を進める見込みです。​Synendos社は、設立にあたり、バーゼルエリア・ビジネス&イノベーションのアクセラレータ&インキュベータプロジェクトである「BaseLaunch」の支援を受けています。

​Synendos TherapeuticsのCEO兼共同設立者であるAndrea Chicca氏。
Synendos TherapeuticsのCEO兼共同設立者であるAndrea Chicca氏。 ©Mathias Mangold

Synendos Therapeutics Inc.は、脳内の内因性カンナビノイド系の自然な機能回復を目指す新クラスの低分子開発に取り組んでいます。この分子は不安な気分やストレス関連障害を広い範囲で治療する可能性を有しています。​プレスリリースによると、シリーズAの資金調達ラウンドで2000万スイスフランの調達に成功し、Synendos社は前述の分子の前臨床開発の実施が可能となりました。​この成果の達成に向けて、スタートアップである同社はバーゼルエリア・ビジネス&イノベーションが運営するアクセラレータ&インキュベータプロジェクトである「BaseLaunch」の支援を受けています。​結果として、同社の初期開発において重要な初期財務の確保と運用支援活用が実現しました。

​「機関投資家による資金調達は通常でも困難であるなか、世界的COVID流行の最中にこの調達を成功させたことは、本当に驚くべき偉業です」と、BaseLaunchディレクターであるStephan Emmerth氏は述べでいます。​「神経精神疾患を患う患者にとって新たな可能性を見出す治療法の開発に向けて、この偉大な第一歩を踏み出したSynendos社のチームを心よりお祝いしたいです」と、コメントを加えています。​BaseLaunchの投資総額は1億8000万フランを超えています。

資金調達ラウンドはKurma PartnersとSunstone Life Science Venturesが主体的となり、​その他の投資家としてBernina Bio Invest、Schroder Adveq、High-TechGründerfonds、Lichtsteiner Foundation、Essential Investments、ZürcherKantonalbankや個人投資家が含まれています。​今回の資金調達により、Synendos社は前臨床開発を実施し、概念実証臨床研究を通じてリード候補開発を進めることが可能となります。​Kurma、Sunstone、Benina Bio Investの代表もSynendos社の取締役会に加わります。

​Synendos Therapeuticsは、バーゼル・ラント州アルシュビルに位置するスイス・イノベーション・パーク・バーゼルに拠点を構えています。同パークで提供される「BaseLaunch」の支援を利用することで資金調達も可能です。

ファクトシート:スイスのバイオクラスター

欧州有数のライフサイエンス証券取引所でもあるスイスでは、資金調達には最適な条件が整っています。ノバルティス、ロシュのような大手化学医薬品メーカーや医療技術、バイオ・ ナノテクノロジー分野のイノベーション企業が多く拠点を構え、戦略的パートナーの探索、特許取得、M&A等の検討に最適なビジネス環境および学術的環境を提供しています。優れたインフラ、高い生活水準、優秀な教育を受けた人材が、スイスにおける未来志向のバイオテクのロジー分野の傑出した環境を作り上げています。

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