ニュース

すぐそこにあるイノベーションの国 - J-BIGインタビュー① -

欧州屈指の日本企業コミュニティが存在するドイツ。その隣国としてのスイスは、在独日本企業にとって、市場へのアクセスはもちろん、身近にビジネスの付加価値を高められる場所として活用できる存在です。スイス・ビジネス・ハブは、ドイツを中心に在欧州で日本とのビジネスに携わる人々を対象としたメールマガジン「J-BIG」にスポンサーとして協力し、毎号スイスにおけるビジネスインタビューを掲載しています。記念すべきコラム第1回目は、在独企業からアクセスも良く、幅広い研究開発活の場を提供する「スイス・イノベーション」CEO レイモンド・クロン氏によるスイスのイノベーション環境をご紹介します。

A tungsten diselinide thin-film  ©Kevin Sivula / EPFL
A tungsten diselinide thin-film ©Kevin Sivula / EPFL

ドイツが日本企業から支持されている理由には、欧州の中央に位置する戦略的にも優れた地理的条件、経済力、技術力の高い人材の豊富さが挙げられる。では、そこから鉄道ですぐ行けてしまう距離に、研究開発やイノベーションにおいて世界を牽引する国があることをご存知だろうか。

スイスは、10年連続でグローバル・イノベーション・インデックス第1位に選ばれ続けている。また、国民一人当たり世界最高の特許登録率と博士号取得率を誇る。なぜ、欧州の中心に位置する小さな国がこれほどのイノベーションを起こすことができるのか。スイス・イノベーションのCEOレイモンド・クロン氏は、決定的な要因が3つあると述べている。

第一に、スイスの大学教育は世界でもトップレベルであり、スイス連邦工科大学チューリヒ(ETH)はQS世界大学ランキング2021の上位10位内にランクインした。これはアングロサクソン系以外の大学として最初で唯一の実績である。そんな卓越した学習環境に惹かれて、優秀な人材が世界中から集まっている。第二に、スイスには活気に満ちたスタートアップ文化があり、連携することで企業もイノベーションの効果が得られる。第三に、イノベーションを起こしたい日本企業にとっては、既に洗練されたインフラが整っていることが挙げられる。

スイスには5つのイノベーションパークが存在する。スイス・イノベーションとスイス・ビジネス・ハブ 投資促進部は、革新的な日本企業と主要な学術機関や産業界のパートナーを繋げることができる。レイモンド・クロン氏は、「イノベーションは、一流大学の研究者と革新的な起業家が出会うことで生まれる」と述べている。スイスでは、その両方が豊富に見つかるだろう。

 

J-BIG - Japan Business in Germany - 第2回記事より引用
配信元:   Storymaker Agentur für Public Relations GmbH
発行者:   Björn Eichstädt
編集者:   Nina Blagojevic

事業展開ハンドブック

事業拠点としてのスイスの優位点、スイスの投資環境、生産コスト、税制、インフラや新技術、ファイナンスや法務など、会社設立に必要な情報をまとめたハンドブック(全168ページ)を、ぜひご一読ください。

リンク

共有する