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ブロックチェーン:「スイス市場はフィンテック技術を取り込んでゆく」

スイスのフィンテックと金融業はより緊密な提携を進めています。

スイスのフィンテックと金融業は、これから数年のうちに提携を強化する計画を立てています。フィンテックのイノベーションは、産業に対する脅威としてではなく、利益としてみなされています。この見解は、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の2017年版グローバル・フィンテック・レポートによるものです。このレポートでは、ほとんどのスイスの銀行と保険会社が近い将来ブロックチェーンの申請を受理する予定であるとまとめています。

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スイスのフィンテックと金融業は提携を進めています。

フィンテックのスタートアップに関しては、PwCのDeNovoプラットフォームによると、過去4年間にわたり、世界全体での累積投資額が400億ドルに上ると示されています。ブロックチェーン企業への投資額も世界全体で4億5,000万ドルと、2016年には前年比79 %上昇しました。PwCのグローバル・フィンテック・レポートは、調査対象となったスイスの回答者30人から、40 %が中核にあるビジネスが今後5年間で危機にさらされるだろうと考えているとまとめています。

スイスの金融業界は、フィンテック企業によりもたらされる脅威にどのように対処しているのでしょうか?

Partner Financial Services PwC Strategy & Switzerlandのダニエル・ディーマース博士は以下のように述べています:「スイスでは、市場が相対的に小規模であり細分化しており、競争が激しく新規参入にあたっての障壁が高い。フィンテック企業によってもたらされた脅威は、ほかの市場に比べて比較的穏やかなものである。ここでは、ウェルス・マネジメントにより焦点を当てることになる。この分野は、今日では、小売り銀行や支払いよりも混乱が差し迫っていないとみなされている。しかし、この動向によって今後5年から10年間にわたり、スイスのプライベート銀行やウェルス・マネジメントを含み、金融業に混乱がもたらされることは確実である。」

提携によって脅威をチャンスへと変える

新しいPwCのレポート「境界線を引き直す:フィンテックの成長が金融業に影響を与える」では、グローバルな金融企業がフィンテックに関連したプロジェクトに対し、20 %の平均ROIを見込んでいると述べています。フィンテック企業との提携は、スイスの銀行と保険会社が脅威をチャンスに変えるために必要なものです。スイスの回答者の82 %が、今後3年から5年間にわたってそういった提携が増加するだろうと見込んでいます。また、その過半数(59 %)が、現在、フィンテック企業とより緊密に提携していると回答しています。 

保険業界でフィンテックのイノベーションから利益を得る

PwCによるグローバル・フィンテック・レポートの結果からは、 フィンテック企業との提携への取り組みは業界にとって利益があることが明らかにされています。より詳細なデータ分析をおこなえば、スイスの保険会社はリスクに関するモデル作成、特定、定量化を推進することができます。このとき、さらに個人化し、コミットした方法で、顧客の対象を絞り、アクセスし、サービスをおこなうことが必要です。同様に、ブロックチェーンは現在、請求プロセスを含め、個人保険や海上保険といった分野で、保険会社からこれまでにない関心を集めています。

ブロックチェーンは実験室の外へ

ブロックチェーンは金融部門によって最初に展開されましたが、この技術の可能性は今ではエネルギー、テレコミュニケーション、製薬を含む多くの部門で認められています。75 %という高い割合で、スイス人回答者の過半数が、今後3年間にブロックチェーンのアプリケーションを利用する計画があると述べています。ダニエル・ディーマース博士は、以下のように強調しています:

「ブロックチェーンは、誇大広告から現実へと変化してきており、スイス市場が関連するフィンテックのスタートアップとの対話を強化することにより、この技術を取り込み始めていることがわかる。スイスの大手企業とフィンテック企業との間で進められている協働は、将来の成功にとっての鍵である。」

ビジネス立地としてのスイスに関するさらなる情報については、本サイトの事業展開ハンドブックをダウンロードしてください。

出典:プレスリリース(PWC

PWCのグローバル・フィンテック・レポートのグラフィック

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